福島を味わう食文化の結びPROJECT in 福島

日本人の伝統的な食文化として、ユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」。
素材の良さを表現する繊細な味わいは、日本が誇る文化です。その道を究めた全国の名店の料理人と、福島県内で活躍する料理人や生産者が集結し、福島県産食材の魅力を存分に引き出した懐石メニューを開発しました。
全国の料理人の技と、福島の豊かな海や山の幸が交わった懐石メニューとは――。

Lunch Box Menu

福島県産食材と料理人のコラボが
生んだ
特製弁当メニュー

「福島を味わう 食文化の結びPROJECT in 福島」特製弁当(日本料理アカデミー、ホテル華の湯)

2月18日発表の懐石メニューをベースにした8つの品目に、春の福島県産食材をふんだんに使った料理を加えてアレンジした豪華6マス弁当です。

【主な福島県産食材の内容】
(懐石メニューをベースにした主な品目)
滝根町産「福うなぎ」と福島産「天のつぶ」を使った笹巻き寿司、いわき市産長兵衛里芋、会津地鶏のつくね、白河市産メイプルサーモン会津味噌焼き、郡山市最高級コシヒカリASAKAMAI887など
(新たに加えた主な品目)
常磐もの白魚の紅梅煮、常磐もの釜揚げしらす、相馬市産花わさび白醤油漬けなど

非売品

「ふくしまを味わう 県産食材四十五種 結び弁当」(ホテル華の湯)

「福島を味わう 食文化の結びPROJECT in 福島」特製弁当を参考に、45の福島県産食材によるオリジナルメニューをそろえた二段弁当です。

【主な福島県産食材の内容】
常磐もの鰆南蛮漬け、白河市産メイプルサーモン会津味噌糀焼き、常磐ものメヒカリ三春町香草揚げ、郡山市産ジャンボなめこ天麩羅、郡山市産ブランド野菜ハイカラりっくん、福島市産白桃「ゆうぞら」など

3月23日からホテル華の湯で販売
(3,850円、税込)

「はま・なか・あいづの輪っぱ」(元祖輪箱飯 割烹・会津料理 田季野)

常磐もののトラフグ「福とら」など懐石メニューで使われた食材を生かし、店の看板商品である輪箱飯(わっぱめし)のお弁当として仕上げました。

【主な福島県産食材の内容】
福とらの唐揚げ、あおさのりの天ぷら、滝根町産「福うなぎ」のかば焼き、郡山市産菜の花おひたし、郡山市産ふきのとうの白扇揚げ、白河市産メイプルサーモン柚庵焼、会津のきのこ輪箱飯など

3月23日から田季野で予約販売
(2,160円、税込)

「特上幕の内887」(福豆屋)

郡山市最高級コシヒカリASAKAMAI887やあおさのりの天ぷらなど、福島県産食材の魅力を詰め込んだ幕の内駅弁。「駅弁の日(4月10日)」に合わせて開発しました。

【主な福島県産食材の内容】
福島県産手焼きの卵焼き、松川浦産あおさのりの天ぷら、伊達鶏つくね、福島県産牛肉煮、三春三角揚げ、古殿町産玉こんにゃく、郡山市最高級コシヒカリASAKAMAI887、福島市産白桃シロップ漬け

4月1日から郡山駅や東京駅(期間限定)で販売
(1,200円、税込)

販売の詳細は各販売事業者にお問い合わせください。

各弁当は福島県観光物産館でも販売します。詳しくは福島県観光物産館のWEBサイトをご覧ください。

弁当は食材の仕入れ状況などにより、一部変更になる場合があります。

Project Report

懐石メニュー誕生までの軌跡

全国の一流料理人の技と知恵が
結集! 福島の食文化を学ぶ

懐石メニューの開発は、福島県産食材の魅力発信を目的とした復興庁情報発信事業「福島を味わう 食文化の結びPROJECT in 福島」の一環で、中心となったのは、NPO法人「日本料理アカデミー」に所属する京都の老舗料亭の店主らです。「和食」のユネスコ無形文化遺産登録に尽力し、「和食」の国際的な認知度の向上に取り組んできた料理人たちです。彼らは1月に福島県相馬市などを訪問。漁業関係者から水産物の現状を聞き、地元の食文化、旬の素材の特徴を知り尽くした福島の料理人に協力を依頼。一緒に懐石メニューを練り上げました。

懐石メニューお披露目イベント
開催「食材の宝庫」実感

令和6年(2024年)2月18日には、この懐石メニューのお披露目イベントが福島市で開かれました。京都と福島の料理人に加え、東京や愛知、新潟などからも老舗料亭の店主らが駆けつけ、計20人で調理。招待された地元の農水産業、飲食、観光、教育、行政、メディアなど各界関係者約100人に振る舞いました。完成した10品の料理には、いずれも福島の魅力的な食材がふんだんに使われています。

「非常に洗練された味」「慣れ親しんだ食材だが、こんなすばらしい料理になるんだと驚いた」……。参加者からは感嘆の声が上がりました。土屋品子復興大臣はトラフグの「福とら」を糀(こうじ)漬けにした一品を口にした後、「『福とら』を糀で漬けたものは生まれて初めて食べました。独特の柔らかさで口に含むと深い味がしました」と絶賛しました。内堀雅雄福島県知事は鮃(ひらめ)の昆布締めを食べた後、「味が何層にも重なり、鮃が泳いでいるようです」と表現しました。

今回、日本料理アカデミー副理事長で、京都で450年続く料亭「山ばな平八茶屋」主人、メニュー全体の開発責任者も務めた園部晋吾さんは「福島には実に多種多様な食材があり、その魅力ある食材を私たちの料理にしたら、どうなるのだろうかとワクワクしました」と振り返ります。

日本料理アカデミー理事で甲子園大学学長(京都大学名誉教授)の伏木亨さんは、食品科学、栄養化学の専門家として、こうコメントしています。

「福島県は北海道、岩手県に次ぐ広さがあり、海の幸、山の幸に恵まれた食材の宝庫です。地域の食材を知り尽くした福島の料理人と、全国から集まった腕利きの料理人が力を合わせ、懐石料理という形でこの地の恵みに新たな光を当てました。市場に流通しているのは、世界で最も厳しい水準の基準に基づき、検査を通過した安全な食材ばかりです。福島ならではのおいしさとともに、安全、安心にも思いをはせながら召し上がって下さい」。

また、このたびの懐石メニューお披露目イベント開催をきっかけに、今回の懐石メニューをもとに、福島県の料理人が日本料理アカデミーと共同で特製のお弁当を開発する動きが生まれました。そして3月12日に開発したお弁当がお披露目されました。

「福島を味わう 食文化の結びプロジェクト in 福島」参加料理人

日本料理アカデミー

園部晋吾
副理事⻑「山ばな平八茶屋」主人
磯橋輝彦
理事「嵐山辨慶」主人
田中良典
新規事業プロジェクト委員⻑ 「京料理鳥米」主人
田村圭吾
「京料理 萬重」主人
左聡一郎
「京・宇治抹茶料理 辰⺒屋」主人
鳥居久修
「奥貴船 兵衛」若主人
田中宏典
「京・嵐山 錦」若主人
木村一智
「島原 乙文」若主人
荒木裕一朗
「魚三楼」若主人
北倉滉大
「京料理・寿司 松廣」若主人

全国芽生会連合会

五百木健次
理事⻑ 「萬松館」主人 (岐阜市)
山口晃平
副理事⻑ 「山口楼」主人 (水戸市)
阿部司
「滝川」主人 (宮城県石巻市)
行形和滋
「日本料理 行形亭」主人 (新潟市)
鈴木謙一郎
「可ん寅」主人 (名古屋市)
湧井浩之
「うなぎ割烹 大江戸」主人 (東京都中央区)

福島県内の料理人

鈴木光二
「割烹やました」主人
萩春朋
「HAGI」オーナーシェフ
丸山賢治
「ホテル華の湯」総料理⻑
桃井優吉
「味乃桃の井」代表