前菜

鯛と車海老の箱寿司、菜の花浸しなど

福島県産の野菜を中心に、利休麩や京豆腐など京の味も添えて、早春の季節感を表現。ひと口の箱寿司、タラの白子で和えたツブ貝でごちそう感を増しています。いわし煎り鰹や菜の花浸し、紅白梅長芋など作り置きできるレシピにもご注目を。

鯛と車海老の箱寿司

懐石料理名:福島産[天のつぶ]を使った箱寿司

材料(3本分)

福島産[天のつぶ]
340g
520ml
寿司酢※1
80ml
鯛(刺身用)
360g
酒・塩
各適量
車エビ
9尾
煮カンピョウ※2
15g

A

米酢
100ml
淡口醤油
小さじ1/2弱(2ml)
少々

※1:寿司酢の作り方(作りやすい分量)
米酢200㎖を沸かし、砂糖150g、塩45gを加えて溶かす。

※2:煮カンピョウの作り方(作りやすい分量)
カンピョウ(乾燥)100gを粗塩でもみ、傷をつける。水洗いし、10分ほど水にさらしてから、約15分茹でる。鍋に水500ml・濃口醤油150ml・ザラメ150gを沸かし、細かく切ったカンピョウを中火で煮汁が50ml程度になるまで煮る。

調理方法

<寿司飯を作る>

[天のつぶ]を洗い、30分ほどザルに上げておく。
炊飯器の内釜に水520㎖とを入れ、30分浸水させてから、米を炊く。
のご飯を半切りに移して広げる。寿司酢を回しかけ、切るように手早く混ぜる。
自然に冷まし、硬く絞った布巾をかぶせておく。

<鯛を塩締めにする>

鯛をそぎ切りにし、3%の塩をして1時間ほど置く。
同割で合わせた酒と水に塩を少し加え、を入れて軽く洗う。
Aに1分ほど浸ける。水気を拭き取り、血合いを切り取る。

<仕上げる>

車エビを5%の塩水で4分ほど塩茹でし、氷水で急冷する。殻をむいて開き、縦に切る。頭と尾の部分を少しカットして形を整える。
押しずしの型(プラ容器などで代用可)にラップを敷き、寿司飯140gを広げて手で押す。煮カンピョウをのせ、再び寿司飯140gを敷き詰める。端の方は多めに寿司飯を入れ、しっかりと手で押して平らにする。を並べて押し、型から外す。
をラップなどで包み、1時間ほど置いてから食べやすい大きさに切る。

つぶ貝白子和え

材料(4人分)

ツブ貝(刺身用むき身)
5個分(約50g)
煮汁※1
250ml
タラ白子
100g
塩・酒・薄口醤油
各適量
柚子・クコの実
各適量

※1:煮汁の割合
カツオ昆布だし:薄口醤油:みりんを10:2:3で合わせたもの。

調理方法

ツブ貝を水洗いし、酒煎りしてから細かく切る。
煮汁をひと煮立ちさせて①を加え、蓋をして15分ほどコトコト煮る。
タラ白子は塩を振り、よく揉んでぬめりを取り、水洗いして2時間ほど水にさらす。
を再び洗い、酒を振る。蒸してしっかりと火を通し、粗熱を取って裏漉しする。
で和え、薄口醤油で味を調える。柚子の皮をおろして混ぜ合わせて猪口に盛り、クコの実を飾る。

紅白梅長芋

懐石料理名:鮫川村産紅白梅長芋

材料※作りやすい量

鮫川村産長芋
350g(約1/2本)

<シロップ>

450ml
砂糖
150g

<割り梅酢>

梅酢
150ml
カツオ昆布だし
450ml

調理方法

鮫川村産長芋を8cm長さに切り、梅型に抜く。5mm厚さの輪切りにする。
の半量をバットに並べ、蒸気の上がった蒸し器に入れ、約10分、食感が残るように中火で蒸す。
シロップの調味料をひと煮立ちさせて、を30分浸け、陸上げする。
残りのを割り梅酢に30分浸け、陸上げする。

大豆と利休麩の白酢和え

懐石料理名:大豆 利休麩 白酢和え 三つ葉

材料※作りやすい量

大豆
25g
煮汁A※1
250ml
利休麩
1/4個(20g)
煮汁B※2
150ml
三つ葉
適量

<白酢>

絹ごし豆腐
1/2丁(200g)
薄口醤油
大さじ1/2
砂糖
20g
米酢
25ml

※1:煮汁Aの割合
大豆の戻し汁:薄口醤油:濃口醤油:砂糖を20:1:1:2で合わせたもの。

※2:煮汁Bの割合
カツオ昆布だし:薄口醤油:みりんを12:1:1で合わせたもの

調理方法

<大豆を煮る>

大豆はよく洗い、たっぷりの水に1日浸けておく。戻し汁は残しておく。
を少し食感が残る程度に塩茹でする。
鍋に煮汁Aを入れ、弱火で1時間ほど煮て、そのまま煮汁に一晩浸しておく。

<その他の材料の下準備をする>

煮汁Bをひと煮立ちさせ、利休麩を加えてさっと煮る。そのまま煮汁に一晩浸しておく。
三つ葉の軸をさっと茹で、2cm長さに切る。

<白酢を作る>

絹ごし豆腐をさっと茹で、1時間ほど重しをして水切りする。
を裏漉しし、すり鉢に移す。薄口醤油・砂糖・米酢を加えてすり混ぜる。

<仕上げる>

の利休麩の汁気を切り、大豆と同サイズに切る。
ボウルにの大豆とを入れ、の白酢で和えて猪口に盛り、の三つ葉を飾る。

いわし煎り鰹

材料※作りやすい量

小イワシ(体長10cm程度)
5尾
適量
番茶
500ml
梅干し
1個
75ml
濃口醤油
25ml
砂糖
15g
粉ガツオ
適量

調理方法

小イワシをよく水洗いする。鍋に並べ、梅干しと番茶を入れ、柔らかくなるまで弱火で10時間ほど煮る(茶振り)。煮汁が少なくなったら水を足し、煮上がりの煮汁を75mlにするとよい。
酒・濃口醤油・砂糖を加え、煮汁がなくなるまで弱火で煮絡める。
の粗熱を取り、粉ガツオをまんべんなくまぶす。

菜の花浸し

懐石料理名:郡山産菜の花浸し

材料※作りやすい量

郡山産菜の花
1束

A

カツオ昆布だし
400ml
薄口醤油
40ml
みりん
40ml

調理方法

Aをひと煮立ちさせ、冷ましておく。
郡山産菜の花は同じ長さに切り揃え、食感が残る程度に塩茹でする。すぐに冷水に取って急冷し、しばらく水にさらしておく。苦みを残したい場合は水にさらさないこと。
の水気を切ってに半日浸す。

ふきのとう白扇揚げ

懐石料理名:郡山産ふきのとう白扇揚げ

材料※作りやすい量

郡山産フキノトウ
5個
小麦粉(打ち粉用)
適量
水・片栗粉(衣用)
各適量
適量

調理方法

郡山産フキノトウは汚れのある外葉を取り、しっかりと開いて、刷毛で小麦粉をまんべんなく付ける。
片栗粉と水を同割で合わせた衣をに付け、180℃の油で揚げる。塩を軽く振る。
ご家庭でも楽しんでいただけるように、ここに掲載する料理名は、「福島を味わう 食文化の結びPROJECT in 福島」(2月18日)のメニュー発表会で料理人が作成した献立の記載を一部変更したものを併記しています。
当日、料理人が調理したレシピも一部簡略化しています。