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イベントレポート

大阪

ツーリズムEXPOジャパン2023

2023年10月26日(木)〜29日(日)|インテックス大阪(大阪府大阪市)

ツーリズムEXPOジャパン2023
イベント概要
https://www.t-expo.jp/
イベントレポート

福島の今を世界最大の観光イベントで発信!

東日本大震災から12年。復興が進む今の福島を正しく知って観光に来てもらおうと、復興庁は2023年10月26 日(木)から4日間、インテックス大阪(大阪市)で開かれた「ツーリズムEXPO ジャパン2023 大阪・関西」にブースを出展しました。

正しく知ることが復興応援の第一歩

ツーリズムEXPO は、旅行や観光情報をテーマに年に一度開かれる世界最大級の見本市です。今年は70 の国・地域から1275 の企業・団体が出展し、期間中に15 万人近くが訪れました。
復興庁ブースでは、放射線に関する解説のほか、三陸・常磐エリアのグルメや観光スポットをパネルで紹介。親子向けモニターツアーへの参加も呼びかけ、大勢の来場者でにぎわいました。

学びのコーナーでは、放射性物質が自然界に日常的に存在していることや、福島と日本、世界の他都市との空間線量に大きな違いはないことを紹介しました。奈良県から来た藤田智子さん(53)は「不安はありませんでしたが、丁寧な解説で安心感が深まりました」と言い、大阪市の岩田千明さん(34)も、「最新の数値も紹介されていて、やはり心配は要らないなと納得しました」と満足そうでした。

今年8 月に海洋放出が始まったALPS 処理水への関心は高く、解説パネルを撮影する姿も見られました。愛知県から訪れた牧野綾子さん(49)は、「子どもがいるので少し不安な気持ちもありましたが、厳しい安全基準に沿って行われていることが理解できました。これからも福島の海産物を食べ続けます」と笑顔を見せていました。

●解説パネル(画像をクリックするとpdfが開きます)

グルメも遊びも福島は魅力いっぱい!

1泊2日の日程で親子5組10人を招待するモニターツアーは、震災遺構や観光地を巡って“福島の今”を体感できるとあって家族連れに人気。兵庫県猪名川町から母親と来た小学6年、喜多村奏佑さん(11)は「工作が好きなので、福島ロボットテストフィールドに行きたい」と目を輝かせ、応募用紙にペンを走らせていました。

なお、ツアーは伊丹空港発着。行程表を見て、片道約1 時間という“近さ” に、印象が変わったという声も。飛行機で福島旅行をしてきたばかりだという兵庫県川西市、一井美智子さん(48)は「関西からでも意外とすぐ行けますね。おいしい食事や豊かな自然をたっぷり楽しめました」と話していました。

会場にはスパリゾートハワイアンズや薄磯海岸といった観光スポット、請戸産釡揚げシラス丼などのグルメのパネルが展示され、2歳の娘を連れてパネルに見入っていた神戸市の福田綾菜さん(34)は、「魅力的な場所が多く、ますます行きたくなりました」と声を弾ませていました。

限られたスペースではありましたが、福島県、三陸・常磐地域は安全で魅力的な場所であることを、多くの方にお伝えできた4日間でした。

●解説パネル(画像をクリックするとpdfが開きます)

厳しい安全基準を満たすALPS処理水

復興庁ブースでも多くの方の関心を呼んだALPS 処理水。ALPS処理水は、福島第一原発の建屋内にある放射性物質を含む汚染水について、トリチウム以外の放射性物質を、安全基準を満たすまで浄化した水のことです。貯蔵タンクが原発敷地内のかなりの部分を占め、廃炉作業に支障が出ることが懸念されたため、今年8月から段階的に海洋放出を始めました。

実施の際にはALPS処理水を更に海水で薄め、トリチウムの濃度を国の定めた安全基準の40分の1(WHO 飲料水基準の約7分の1)未満にした上で、約1㎞の海底トンネルを経由して沖合に放出します。放出の前後には原発周辺の海水や魚類を採取し、放射性物質濃度に変化がないかの海洋モニタリング検査をおこなっています。その結果として、基準値を超過したことはありません。

海洋放出は世界中の原子力施設で行われており、国際原子力機関(IAEA)も「国際的な安全基準に合致している」と評価しています。

詳しくはこちら〈福島の今:復興支援ポータルサイト/ちゃんと知っておきたいALPS処理水のこと〉

●解説パネル(画像をクリックするとpdfが開きます)

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