Hand to Hand レポート 富岡漁港8年ぶりの船出

Hand in Handレポート「富岡漁港8年ぶりの船出~釣り船『長栄丸』で“常磐もの”を釣る!」

全国各地の災害被災地の現状と、復興へ力を尽くす人たちの姿を通じて、防災減災の教訓を伝えていく、さらにその地域の魅力を伝え、復興の応援につなげていくプログラム「Hand in Hand」。

今回はパーソナリティの高橋万里恵さんが「富岡漁港8年ぶりの船出~釣り船『長栄丸』で“常磐もの”を釣る!」をテーマに今年7月26日に8年ぶりに開港した福島県双葉郡富岡町の富岡漁港を訪れました。

町全体が福島第一原発の20キロ圏内に入る富岡町は、一時全域が警戒区域に指定されていましたが、除染作業が進み、2017年春に一部の区域を除いて避難指示が解除。少しずつですが住民の帰還も進んでいます。震災以前は10万人以上の観光客を集めた桜並木「夜ノ森の桜」を中心として毎春開かれる「桜まつり」には避難指示の解除以降、多くの人が集まっています。

そんな中、この夏8年ぶりに、母港である富岡漁港に戻ってきたのが、遊漁船「長栄丸」。
寒流の親潮(千島海流)と暖流の黒潮(日本海流)がぶつかる潮目があり,魚が多く集まる好漁場となっている福島の海は魚種が豊富で、 “常磐もの”と呼ばれる形の良い魚が揚がっており、現在は昔からの地元釣り客や、噂を聞きつけた関東など遠方からの釣り客がたくさん訪れているといいます。

今回の放送では、「長栄丸」の船長、石井宏和さんに帰港後の状況やこれまで活動についてのお話をお伺いしました。一部を下記でご紹介します。

いわきでは「海ラボ」という活動に参加された。これはどういう活動なのですか?
石井原発沖の魚を採って、アクアマリンふくしまで、公開で放射線量を調べるという活動です。
その活動を通じて、福島の海の安全を、ご自身の目で確かめられたということでしょうか?
石井そうですね。
8年ぶりに富岡漁港に戻ってきました。今のお気持ちは?
石井「やっと」という印象です。もう戻れないんじゃないかと思ったこともありましたけど、やっとここまでこれたなっていう印象です。
富岡町へ帰って、遊漁船を再開するというのは、迷いもあったのでは?
石井迷いはありました。でも今僕が、“富岡に戻らない”という選択肢をしてしまうと、“あ、帰れない町なんだ”と思う人もいるかもしれない。そうじゃないんだから、そう思われたくない。自分が戻ることで、“戻っても大丈夫な町なんだ”と思ってもらいたいから、帰ることを決めました。
8年ぶりに船を出した富岡沖の海、震災前より漁場が豊かになっているのだとか?
石井本格的な操業をしていない分、漁場が確実に回復しています。たとえば震災前は小ぶりなヒラメしか上がらなかったのが、数はもちろん、形も震災前と比べていい魚が上がっています。いまは逆に、これを獲りすぎず、資源を守りながら、豊かな海を継承していけるよう取り組んでいきたいと思っています。

富岡町を含む福島沖の漁業は、原発事故の影響で、まだ「試験操業」が続いていますが、放送内では、福島の漁業と検査体制について福島県庁水産課にお話を伺っています。一部を下記でご紹介します。

この取材を収録した「Hand in Hand」は10月26日朝8時からTOKYO FMでオンエアされました。またオンエア後の放送内容は(http://www.tfm.co.jp/hand)でご覧になれます。